お掃除機能付きのエアコンのクリーニング代が高い理由とは？分解難易度と料金差を解説 | エアコンクリーニングを東京や埼玉でご検討中の方へ向けてサービスの詳細をご紹介

エアコンのクリーニング、どこまで必要か悩んでいませんか？

 

とくに「お掃除機能付きエアコン」なら、内部まで勝手にキレイにしてくれていると思いがちですが、実はカビやホコリの蓄積、フィルター奥の汚れは自動機能では除去しきれません。メーカー各社の説明書でも「定期的な内部洗浄は必要」と明記されており、冷却効率の低下やアレルゲンの発生にもつながる恐れがあります。

 

実際に、家庭用の壁掛けタイプでも内部のファンや熱交換器にはカビが繁殖しやすく、洗浄せずに夏を迎えると電気代の上昇や健康リスクが指摘されています。東京ガスの調査では、エアコン内部の汚れが冷房効率に大きく影響し、月々の電気料金が最大で約20％も高くなる可能性があると報告されています。

 

「クリーニング費用が高い」「分解が面倒」と敬遠されがちですが、実はそれには明確な理由があります。そして、料金に見合った効果や安心感を得られるケースがほとんどです。

 

本文では、なぜお掃除機能付きエアコンのクリーニングが高額になるのか、その裏側にある構造的な違いやメーカー別の対応事情、さらには専門業者の選び方まで徹底的に解説します。

 

お掃除機能付きエアコンのクリーニングとは？

お掃除機能とは？フィルター清掃の自動化に過ぎない仕組み

「お掃除機能付きエアコン」と聞くと、エアコン内部すべてを自動で清掃してくれると思い込んでいる方は少なくありません。しかし実際には、機能の範囲は限定的で、主に「フィルターの表面に付着したホコリを自動で取り除く」ための構造に過ぎません。空調内部の熱交換器、送風ファン、ドレンパンなど、カビやホコリが溜まりやすい重要な部分には手が届かず、結果として「内部は汚れ続ける」という現象が起きています。

 

お掃除機能とは、「フィルターに付着した大きめのホコリを取り除くためのロボットアームが作動する機構」が中心です。以下に、お掃除機能付きエアコンの清掃範囲と未対応部分をわかりやすくまとめました。

 

エアコン部位別の清掃範囲（自動お掃除機能）

 

エアコン部位	自動お掃除で対応されるか	説明
フィルター表面	対応	表面のホコリを自動ブラシで除去
フィルター内部	非対応	目詰まりや油分汚れは残る
熱交換器（フィン）	非対応	湿気によりカビが繁殖する代表部位
送風ファン	非対応	カビ臭や異音の原因、汚れが蓄積される
ドレンパン	非対応	水が溜まりやすくカビ・雑菌の温床
吹き出し口	非対応	室内へのカビ拡散ポイント
ダストボックス	対応（機種による）	ゴミを集めるが、定期的な手動清掃が必要

 

さらに、多くの方が「自動掃除だからプロのクリーニングは不要」と誤解していますが、専門業者による分解洗浄が必須です。自動機能に過信すると、内部のカビや細菌汚染が蓄積し、健康被害や故障のリスクが高まります。

 

また、お掃除機能付きエアコンは内部構造が複雑で、ファンモーターやダストボックス、配線類が入り組んでいるため、清掃時の分解作業にも高度な知識と技術が必要です。プロでなければ破損や感電の危険も伴うため、自己判断での対応は控えるべきです。

 

よくある疑問にも整理してお答えします。

 

● お掃除機能があるのにニオイがするのはなぜ？
→ フィルター以外の部位（ファン・フィン・ドレンパン）にカビやホコリが溜まっているため。

 

● 自分で掃除できるのでは？
→ 外装カバーやダストボックス程度なら可能だが、内部清掃は分解や高圧洗浄が必要なため、素人が対応できる範囲は限られる。

 

● エアコン清掃に追加料金がかかるのはなぜ？
→ お掃除機能付きは複雑な構造をしており、分解や組立に通常よりも時間と手間がかかるため。

 

● お掃除ロボット付きモデルを買ったのに掃除が必要なの？
→ 自動で清掃するのはあくまでフィルター表面のみ。それ以外は一切自動清掃されないため、プロのメンテナンスが必要。

 

最新のモデルでも、フィルター以外の内部構造を自動で洗浄するエアコンは市場にほとんど存在していません。つまり、お掃除機能付きエアコンでも定期的なクリーニングは必要不可欠なのです。

 

お掃除機能付きでもカビ・ホコリが溜まる場所とは

お掃除機能が搭載されたエアコンであっても、「内部のカビ・ホコリ蓄積」は完全に防げません。これは構造的な限界によるもので、実際にクリーニングの現場では、以下の部位に汚れが溜まり続けていることが頻繁に確認されています。

 

汚れやすい代表的な部位とそのリスクを以下の表で整理します。

 

お掃除機能付きエアコンでも汚れる部位とリスク

 

部位名	溜まりやすい汚れ	健康・機能への影響
熱交換器（フィン）	カビ、ホコリ	空気中にカビを放出、冷暖房効率の低下
送風ファン	カビ、ホコリ	異臭の原因、風量低下
ドレンパン	水垢、雑菌	水漏れ、カビ繁殖、悪臭
吹き出し口	黒カビ、ホコリ	直接空気に混入し、アレルギー悪化のリスク
配線・基盤周辺	ホコリ	感電・ショートによる故障の原因

 

このように、日常的な使用では内部に少しずつ汚れが蓄積され、それが湿気や温度変化と相まってカビや菌の温床になります。特に子どもや高齢者、ペットを飼っている家庭では、空気環境の悪化が健康に直結するため注意が必要です。

 

● お掃除機能付きは掃除不要ではないのか？
→ 繰り返しになりますが、フィルター表面しか対応していないため、定期的な内部クリーニングは必要です。

 

● どれくらいの頻度でクリーニングすべき？
→ 一般家庭であれば1〜2年に1回。喫煙者がいる家庭、ペットがいる家庭は年1回を推奨。

 

● 自分で内部を掃除してもいい？
→ 分解には専用工具と知識が必要。感電や破損の恐れがあり、専門業者に依頼すべきです。

 

● お掃除機能付きはなぜクリーニング料金が高い？
→ 高度な分解・再組立・制御基盤の扱いなど、通常エアコンよりも作業負担が大きいため。

 

最新の現在でも、お掃除機能付きモデルのクリーニングは通常のモデルより平均で5,000～10,000円高い傾向があります。また、対応可能な業者も限られており、対応可否や料金体系は事前に確認する必要があります。

 

さらに、高圧洗浄による洗浄や、防カビ・抗菌コーティングといったオプションを追加することで、長期間にわたる清潔な状態を維持しやすくなります。これにより再汚染のリスクを抑えるとともに、アレルギー対策や電気代の節約にも繋がります。

 

エアコン内部に溜まったカビやホコリは、見えない場所に潜んで空気を汚染します。お掃除機能が付いているからと安心せず、定期的なプロによる分解洗浄を行うことで、快適で健康的な生活空間を維持することができます。エアコンの性能を最大限に引き出すためにも、正しい知識とメンテナンスが欠かせません。

 

お掃除機能付きエアコンはクリーニングが必要か？放置するリスクと被害

内部汚れが引き起こす健康被害と電気代の増加リスク

お掃除機能付きエアコンを使用している多くの方が、「自動で掃除してくれるからクリーニングは不要」と誤解しています。しかし、実際には内部の熱交換器やファン、ドレンパンといった箇所はお掃除機能の対象外であり、時間の経過とともにカビやホコリが蓄積し、さまざまなリスクが生じます。

 

まず健康面におけるリスクです。内部に繁殖したカビや雑菌は、エアコンの送風とともに部屋中に拡散され、アレルギーや喘息、喉の痛み、目のかゆみといった健康被害を引き起こすことがあります。特に免疫力の低い小さなお子様や高齢者がいる家庭では、衛生面への配慮が求められます。

 

さらに見逃せないのが電気代の増加です。フィルターだけでなく熱交換器やファンにも汚れが付着すると、エアコンは設定温度まで冷やすために長時間の運転が必要になり、消費電力が大幅に上昇します。実際、一般家庭において冷暖房時期にエアコンが占める電力使用量は非常に大きく、汚れによって20％以上も電力効率が落ちる事例もあります。

 

以下に、清掃不足によるリスクとその影響をまとめた一覧を示します。

 

放置箇所	起きやすい問題	影響の例
熱交換器	ホコリの蓄積、カビの繁殖	空気の流れが悪くなる、冷暖房効率が低下
ファン	黒カビ、臭いの発生	部屋中に菌を拡散、アレルギー誘発
ドレンパン	水垢、ぬめり、雑菌	ドレン詰まり、水漏れ、悪臭
フィルター	ホコリ、花粉の付着	空気の清浄度低下、運転効率低下

 

これらの問題を放置すれば、室内の空気環境の悪化や電気代の増加だけでなく、最悪の場合、エアコンの故障や火災リスクにもつながりかねません。特に使用頻度の高い夏や冬のシーズン前には、内部クリーニングの必要性が高まります。

 

専門業者によるクリーニングでは、高圧洗浄機や分解洗浄を用いて、お掃除機能では届かない奥の汚れまで徹底的に洗浄できます。これは家庭でスプレーや掃除ロボットで行う清掃とは異なり、衛生面と効率面で確かな効果を発揮します。

 

「ニオイが気になる」「冷えない」など放置のサイン

エアコンのトラブルには、ユーザー自身が感じ取れる「サイン」がいくつか存在します。特にニオイや冷房能力の低下は、内部汚れやカビの蓄積が進んでいることを知らせる重要な兆候です。

 

もっともよくあるのが、エアコンのスイッチを入れた瞬間に感じるカビ臭や酸っぱいニオイです。これは内部のファンやドレンパンに雑菌が繁殖し、臭気を発している状態です。次第にそのニオイは部屋中に広がり、長時間使用することで衣類やカーテンにも染みつく可能性があります。

 

また、設定温度にしてもなかなか部屋が冷えない、風量が弱く感じるといった症状も、エアコン内部に汚れがたまっている証拠です。風の通り道が塞がれることで効率が落ち、室温が一定にならずにストレスを感じる場面が増えます。

 

こうした異変に気づいた際には、以下のチェックリストで自己判断してみると良いでしょう。

 

異変の内容	考えられる原因	必要な対応
嫌なニオイがする	カビ、雑菌の繁殖	プロによる内部洗浄
冷房・暖房が効かない	フィルター・熱交換器の詰まり	フィルター掃除、内部クリーニング
異音がする	ファンのバランス崩れ	故障前の点検依頼
水が漏れる	ドレンパンや配管の詰まり	分解洗浄、修理対応
電気代が高い	運転時間の増加、効率低下	プロ洗浄と省エネ設定の見直し

 

さらに、家庭での掃除では落とせない汚れが、プロの高圧洗浄で除去されることで、上記のサインが消え、空気の質や運転性能が目に見えて改善されるケースが多くあります。

 

特にお掃除機能付きエアコンの場合、自動清掃がフィルターにしか及ばず、ファンや熱交換器の奥深くまでは対応できないため、ユーザー自身では見えない部分に汚れが溜まりやすくなります。このため、一般的なエアコン以上に放置サインへの注意が必要です。

 

お掃除機能付きエアコンが汚れるメカニズムと内部の見えない問題点

ホコリ・カビは除湿機能とフィルター動作では防げない

除湿機能とフィルター自動清掃を備えるお掃除機能付きエアコンは、表面的には「手間いらず」「清潔が保てる」と認識されがちです。しかし実際には、カビやホコリの発生源となる部分には十分に対応できていないのが実情です。特に、内部の熱交換器・送風ファン・ドレンパンなど、空気や水分が集中する構造部分には、カビの温床となる要因が多く潜んでいます。

 

まず、除湿機能は湿気を取り除くことを目的としていますが、空気中に含まれる水分がドレンパンに集まり排出されるまでの間、一定時間内部にとどまる構造になっています。この環境は高温多湿になりやすく、まさにカビが好む条件と一致します。加えて、フィルター清掃が自動で行われたとしても、目詰まりの原因となる微細なホコリや花粉、皮脂汚れなどは完全には除去されません。

 

以下に、お掃除機能付きエアコンの内部で汚れやカビが発生しやすい箇所と、その原因をまとめた表を示します。

 

汚れの発生箇所	主な原因	自動お掃除機能の対応状況
熱交換器	湿気・ホコリ	対応不可
送風ファン	カビ・ホコリ	対応不可
ドレンパン	湿気・水垢・雑菌	対応不可
フィルター	ホコリ・花粉	自動清掃対象
吹き出し口	空気中の汚れ・油分	対応不可

 

表から分かるように、自動掃除機能が対応しているのは主にフィルターの表面清掃に限られます。一方で、実際にニオイやカビ、アレルゲンの温床となる箇所は、ほとんどが自動清掃の対象外であり、内部の汚れは蓄積していきます。

 

また、エアコンを使用する家庭の中には、ペットを飼っていたり、料理の油煙が広がりやすいキッチンに近い場所で稼働しているケースも多く見られます。こうした環境では、空気中の汚れ成分がより複雑化し、除湿機能やフィルターだけでは防ぎきれないのが実情です。

 

自動掃除機能が搭載されていることによって、使用者の「掃除しなくても大丈夫」という安心感が強まり、定期的なクリーニングの重要性が見落とされる傾向にもあります。結果として、内部にカビが広がり、エアコン使用時の空気に悪影響を与える事態に繋がってしまいます。

 

このように、お掃除機能付きエアコンであっても、内部構造の性質上、カビやホコリの発生を完全には防ぐことができません。特に以下のような環境下では、カビや汚れのリスクが高まります。

 

• 湿気が多く換気が不十分な部屋
  
• 夏場の冷房＋除湿使用頻度が高い住宅
  
• 料理・喫煙・ペットなど空気中に汚れが含まれる環境
  
• 掃除や点検の間隔が1年以上空いている
  

 

お掃除ユニット自体の劣化・故障も汚れの要因に

お掃除機能付きエアコンの中心的な役割を担うのが「お掃除ユニット」です。このユニットはフィルターに付着したホコリを自動で掻き取ったり、ダストボックスに集めたりする機構を持っています。しかし、この部品自体も機械的な構造である以上、劣化・故障といったトラブルが発生します。

 

特に次のような原因で、お掃除ユニットが正常に機能しないケースが見られます。

 

• モーター・ギアの摩耗や劣化
  
• ダストボックスの目詰まりや容量オーバー
  
• センサーの誤作動・不具合
  
• フィルターの取り付けミスやズレ
  

 

これらのトラブルが発生すると、掃除機能が期待通りに働かず、ホコリが溜まり続ける状態が続いてしまいます。また、使用者自身が「掃除機能があるから大丈夫」と油断してしまうことで、長期間放置され、内部の汚れが深刻化している例も少なくありません。

 

以下に、お掃除ユニットのよくある故障内容とその影響をまとめた一覧を提示します。

 

故障内容	発生頻度	エアコン内部への影響
モーターの動作不良	高	掃除機能が停止し、ホコリが蓄積する
センサーの誤作動	中	掃除動作の誤認・異常終了
ダストボックスの詰まり	高	ホコリが溢れ、空気循環経路を塞ぐ
ローラー・ギア破損	低	掃除ブラシの回転が止まりホコリ残留
ユニット全体の劣化	中	掃除精度の低下、異音・故障リスク増加

 

また、家庭によっては使用頻度が高かったり、設置場所が高温多湿の環境だったりすることで、劣化スピードが早まる傾向があります。メーカーや型番によっては部品交換が難しいものもあり、簡単に修理ができないケースも報告されています。

 

お掃除ユニットのメンテナンスや点検が疎かになると、掃除機能どころか空気の流れそのものに悪影響を及ぼすこともあり得ます。特に、以下のような異常を感じた場合には、早急な対応が必要です。

 

• フィルターが明らかに汚れているのに掃除されていない
  
• 掃除動作中に異音がする
  
• ダストボックスが頻繁に満杯になる
  
• 「お手入れ」の表示が点灯し続ける
  
• エアコンの風量が極端に弱い
  

 

このようなトラブルは、放置すると部品交換やエアコン本体の買い替えにまで発展する可能性があります。クリーニング業者による点検やメンテナンスを定期的に受けることは、エアコンの寿命を延ばすうえで極めて有効です。

 

加えて、クリーニング業者の中には「お掃除ユニットの分解清掃」に対応していないところもあります。依頼前には必ず、対応可能かどうか、また分解内容や作業工程、料金を確認することが重要です。

 

例えば、以下のようなポイントで業者選びを比較することで、失敗のリスクを減らすことができます。

 

比較ポイント	確認すべき内容
分解レベル	ユニット内部まで分解洗浄可能か
料金体系	基本料金に分解費用や部品点検が含まれているか
所要時間	作業時間が2時間以内か、丁寧かつ迅速か
作業実績	お掃除機能付きの対応件数・実績の有無
保証・補償の有無	万が一の破損や故障への対応はあるか

 

エアコンクリーニングの最適な頻度と季節！年1回で足りる？

使用頻度や環境別に見る推奨クリーニング頻度

エアコンクリーニングの適切な頻度は、「年1回」が定番の目安とされていますが、実際には利用環境や使用時間、設置場所によって最適なタイミングは大きく変わります。家電製品の中でもエアコンは空気を直接吸い込んで放出する構造のため、内部にホコリやカビが蓄積しやすく、汚れの程度が家庭ごとに大きく異なるのが実情です。

 

以下のように、家庭のタイプ別に「推奨されるクリーニング頻度」をまとめました。

 

使用環境の特徴	使用頻度	推奨クリーニング頻度	補足事項
一般家庭（冷房のみ）	夏中心（6～9月）	年1回	使用後の秋に実施が理想的
ペット飼育あり	通年運転＋抜け毛	年2回	春・秋の2回が推奨される
幼児・高齢者が同居	冷暖房ともに頻繁に使用	年2回以上	カビ・雑菌対策のため清潔維持が必要
喫煙者がいる家庭	空気中にヤニ汚れ	年2～3回	内部の油汚れと臭気除去が必須
飲食店や事業所	空気汚染リスクが高い	3か月～半年に1回	営業停止リスクを防ぐため定期清掃必須

 

さらに、近年の住宅環境は気密性が高くなり、エアコン内部に湿気がこもりやすいため、冷房使用後の結露がカビの発生源になるケースも増えています。見た目がキレイでも、内部の熱交換器や送風ファンに汚れが付着している可能性は十分にあります。

 

見逃しやすいポイントとして、「風の出が弱い」「カビ臭がする」といった症状は、内部の汚れサインです。これらはエアコンの消費電力増加や冷暖房効率の低下にも直結します。定期的なクリーニングを怠ると、結果的に高い電気代や修理費用を招くリスクがあるため、費用対効果の面でも定期清掃は非常に合理的です。

 

また、メーカー保証の対象外となる「異音」や「水漏れ」といった不具合も、汚れによる内部部品の劣化が原因であることが多く、定期的なメンテナンスにより長寿命化が図れます。

 

「お掃除機能付きだから安心」と思い込み、数年間クリーニングをしないというケースも少なくありませんが、これは誤解です。メーカー公式情報でも、お掃除機能付きエアコンにおいても定期的な分解清掃が必要であることを明記しています。

 

ベストシーズンは春？秋？業者の予約状況も考慮

エアコンクリーニングの依頼において「いつがベストなタイミングか」は、季節ごとのメリットと業者の混雑状況の両方を考慮する必要があります。エアコン清掃は気温の変化に左右されやすく、クリーニングのタイミングを間違えると「予約が取れない」「割増料金がかかる」といったトラブルにも繋がります。

 

まず、エアコンクリーニングの「繁忙期」と「閑散期」を以下のように整理します。

 

時期	業者の混雑状況	料金傾向	メリット	デメリット
4～5月（春）	閑散期	通常～割引あり	冷房前の準備に最適、予約が取りやすい	花粉との併発リスク
6～8月（夏）	繁忙期	割増料金の可能性あり	冷房使用中の緊急対応が多い	予約困難、待機時間が長い
9～10月（秋）	やや閑散期	通常～割引あり	冷房終了後でカビ除去に最適	寒暖差でタイミングを逃しやすい
11月～3月（冬）	閑散期	安価なことも	暖房使用前の対応が可能	作業時の室温低下に注意

 

春（4～5月）と秋（9～10月）は、エアコンクリーニングに最も適したタイミングとされます。理由は、業者の稼働率が落ち着き予約が取りやすく、キャンペーンやセット割など価格面でもメリットが多いためです。

 

特に春は「冷房使用前のメンテナンス」としての需要が高く、清掃によって熱交換器やフィルターが効率よく機能し、初夏の高温にも快適に対応できるようになります。また、春は気候が安定しており、エアコン停止中の作業でも室内環境に支障が出にくいという利点もあります。

 

一方、秋は「冷房終了後の汚れ除去」の意味で理想的です。冷房使用中の結露によって発生したカビや雑菌をしっかり除去できるため、次の夏に備える上での最適タイミングとなります。

 

注意点として、夏場の繁忙期（6～8月）は非常に混雑し、予約が1～2週間先になることも珍しくありません。急な依頼は対応不可の場合も多く、また一部地域では繁忙期割増が適用されるため、コスト面でもデメリットが発生します。特に都市部（東京23区・大阪市内など）では、エリアごとの業者確保が難しい傾向があるため、計画的な予約が必要です。

 

さらに、地域密着型の業者は、冬季に「暖房使用前メンテナンス」としてのクリーニングサービスを推奨することもあり、特に寒冷地域では11月～12月の施工も増えています。東京や札幌などの都市では、この時期に特化したキャンペーンを展開する業者も存在します。

 

ベストシーズンを選ぶポイントを以下に整理します。

 

• 春：冷房使用前の事前メンテナンス、予約が取りやすく価格も安定
  
• 秋：使用後のカビ・雑菌除去に最適、長期的な性能維持につながる
  
• 冬：暖房前の対応可、寒冷地域ではニーズあり
  
• 夏：緊急時以外は避けるのが賢明
  

 

お掃除機能付きエアコンのクリーニング料金が高い理由とは

分解難易度と構造の複雑さが料金に直結

まず、一般的なエアコンとお掃除機能付きエアコンの構造の違いを表で確認してみましょう。

 

項目	一般的な壁掛けエアコン	お掃除機能付きエアコン
フィルター自動洗浄機能	なし	あり
電装パーツの数	少ない	多い（制御基板含む）
部品の取り外し手順	簡単	複雑・分解工程が多い
作業時間の目安	約1時間	約2.5～3時間
専門知識の必要性	中	高（メーカー構造理解が必須）

 

お掃除機能ユニットには、フィルターを動かすモーター、ホコリを集めるダストボックス、さらにそれらを制御する基板やセンサーが備わっています。分解時にはこれらを傷つけないように順序を守り、配線を記録・復元しながら丁寧に取り外す必要があります。結果として、1台あたりのクリーニング所要時間は通常の2倍以上となり、それが料金にそのまま反映されます。

 

取り扱いを誤ると「誤動作」「エラーコード表示」「ファンが回らない」などの不具合が生じるリスクもあるため、業者側としても慎重な対応が求められます。専門的な技術研修を受けたスタッフでないと対応できないこともあり、対応できるスタッフ数が限られる分、費用が高止まりしやすいという背景もあります。

 

そして、もう1つ見落とせないのが「クリーニング中にパーツが破損した際の保証」の存在です。高価なパーツが多く、修理コストがかさむため、業者はリスクヘッジとして基本料金に保証費用を含めていることが多いのです。

 

読者の中には「そもそも掃除機能があるなら分解クリーニングはいらないのでは？」と疑問を持つ方も多いでしょう。しかし、実際にはフィルターの表面部分しか自動清掃されず、フィンやファンの内部にはカビやホコリが蓄積し続けます。そのため、内部洗浄を伴うプロによる分解クリーニングが必要不可欠です。

 

さらに、以下のような不具合が現れた場合は、内部洗浄のサインとされています。

 

• ニオイが強くなってきた
  
• 冷暖房の効きが弱い
  
• 運転音が大きくなった
  
• 電気代が高くなった
  

 

こうした症状は、内部にたまったホコリやカビが原因であることが多く、根本的な解決には専門的な分解洗浄が必要になります。結果として、こうした手間とリスク、作業の質を反映して「高い料金」が正当化されるのです。

 

メーカー・機種ごとの料金差や対応可否

エアコンクリーニングの価格が一律ではない理由のひとつに、メーカーや機種ごとの構造の違いと対応可否があります。お掃除機能付きエアコンは、各メーカーが独自の清掃ユニットを開発しており、その設計や配線、カバー構造が大きく異なります。その結果、作業難易度と料金に差が生まれやすくなっています。

 

以下に、主要メーカーごとの特徴と対応状況を比較した表を紹介します。

 

メーカー名	特徴	分解難易度	対応業者の傾向	クリーニング料金目安
ダイキン	内部構造が複雑で基板位置が特殊	高	対応可能な業者が限られる	約25,000〜35,000円
パナソニック	自動フィルターとファンが一体型設計	中	多くの業者が対応可能	約20,000〜30,000円
シャープ	ダストボックスが大型、分解工程が多い	高	技術がある業者に限定	約25,000〜35,000円
日立	熱交換器周辺のパーツ配置が複雑	中〜高	一部業者のみ対応	約22,000〜32,000円
富士通ゼネラル	比較的シンプルな構造	低〜中	多くの業者が対応可能	約18,000〜28,000円

 

これらの料金は「内部洗浄」「分解クリーニング」「抗菌仕上げ」を含むケースが多く、オプションで「ドレンパン洗浄」「ファン取り外し洗浄」などを追加すると、さらに費用がかさむ可能性があります。

 

対応可否の面では、業者が研修を受けていないメーカー・機種の場合、作業中のトラブル回避のため「対応外」とされることもあります。実際、ある業者のFAQでは「◯年以前製造のダイキン製は対応不可」と明記されている場合もあり、機種別対応表の確認は予約前に必須です。

 

まとめ

お掃除機能付きエアコンのクリーニング料金が高額になる理由には、明確な背景があります。特に近年は、内部構造が複雑化した最新機種が主流となっており、通常の壁掛けエアコンと比べて分解・洗浄作業にかかる時間と労力が増加しています。作業内容によっては、高圧洗浄やファンの取り外し、フィルターやダストボックスの専用洗剤による除去など、工程が細分化されているのが現状です。

 

メーカーや機種によって構造が異なるため、すべての業者が対応できるわけではありません。特定メーカーの特定年式・型番によっては、分解が難しく追加費用が発生するケースも少なくありません。そのため、依頼前には「対応機種の確認」や「料金の内訳説明」をしっかり行うことが重要です。

 

「なぜこんなに料金が違うのか」「追加費用が発生するのはなぜか」と不安になる方も多いですが、これは対応技術・安全性・作業の精密さが大きく影響しています。特に分解作業は専門知識と経験が問われるため、業者選びが仕上がりや満足度を左右します。

 

本記事では、そうした疑問や不安に対し、作業内容の違いや機種ごとの注意点を丁寧に解説しました。しっかり理解することで、「見積もり金額が適正かどうか」「自分の機種に合った業者かどうか」を見極められるようになります。

 

クリーニングの検討を放置すると、カビやホコリの蓄積でアレルギーや空気環境の悪化を招く恐れもあります。結果的に電気代が上がる、健康に悪影響が出るなど、費用以上の損失も起こり得ます。

 

安心して依頼するためには、構造の違いや料金の背景を正しく理解することが不可欠です。エアコン本体の寿命や快適な空気環境の維持にもつながるため、本記事で得た知識をぜひ実践に役立ててください。

 

よくある質問

Q.エアコン内部のカビやホコリは自動お掃除機能では除去できないのですか？
A.はい、一般的なお掃除機能はフィルターに付着したホコリを除去するもので、熱交換器や送風ファン、ドレンパンに付着したカビや汚れには対応していません。これらの部分には湿気がこもりやすく、カビが発生しやすい環境となります。見た目ではわかりにくい内部の汚れも、放置するとニオイや健康被害の原因になります。

 

Q.プロのクリーニングはどのくらいの頻度で依頼すべきですか？
A.基本的には年に1回のクリーニングが推奨されますが、設置場所や使用状況に応じて異なります。例えば、キッチン近くに設置されている場合や、ペットの毛が舞いやすい家庭、使用時間が長い家庭では半年に1回の頻度が望ましいです。春や秋など、エアコン使用の閑散期に依頼することで予約も取りやすく、割引キャンペーンを活用できる場合もあります。

 

Q.お掃除機能付きエアコンを自分で分解して掃除しても大丈夫ですか？
A.自分での分解はおすすめできません。お掃除ユニットには多くの配線や電子部品が含まれており、誤って破損した場合には修理費が高額になる上、メーカー保証の対象外になる可能性もあります。安全に清掃するには、フィルターの取り外しや吹き出し口の拭き取りなど、取扱説明書に記載された範囲にとどめましょう。内部洗浄や分解作業は、専門技術を持つプロに任せるのが安心です。

 

会社概要

会社名・・・株式会社ハウスクリーンメンテナンス

所在地・・・〒338-0835 埼玉県さいたま市桜区道場７０９−１ アステックビル 2階

電話番号・・・048-799-2019